方向性

ちゃんとやらない人の

ライブの伴奏やってる人達も

何なんだろう?

って思うんですよね。

本当に良いショーだと

思ってやってるのか?

内心バカにして伴奏してるのか?

金になれば何でも良いから

「お仕事!」って感じなのか?

僕はそう言うのを弾きたいわけでは

ないんですよね。

なんか方向性が違うんですよね。


昔ブッキングした時に

人から紹介された人が

アレグリのエスコビージャを

1から入るのか12から入るのか

分からない状態で踊りに来たけど、

他のアーティストに

失礼だと思うんですよね。

なんで練習してから来ないの?

今からその練習させられんの?

みたいな。

「踊れない」のにどうして

プロのステージに立とうと

思えたのかが不思議。


だからと言って

バックがふんぞり返って

上から偉そうに

踊りの先生みたくなって

指導したり口出すのも

何か違うんですよね。

だって門外漢だもん。


踊り手が

ミュージシャンのギャラを

払う事も多いので

ミュージシャンにとって

踊り手こそがお客さんに

なっちゃう事も

多かったりもするけど、

僕はそう言う風には

考えないんですよね。

全員でお客さんに向かって

ショーやるのが

アーティストだと思うし、

ちゃんとステージやろうと

思ったら真剣にやらないと

伝わらないじゃないですか。

踊り手もバックに

気を使う事も多いけど、

あんまりやってると

バックが勘違いして

ふんぞり返ってくるから

基本的にフラットなのが

良いと思います。


声を張りたくない歌い手に

本番中に

手で遮られた事もありますね。

「そんなに一生懸命弾かないで。

こっちは明日もあるんで。」

そんな感じ。

そう言う感じも

僕とは合わないですね。


歌はコミホさんと良く一緒に

やってました。

彼女はいつも全力で一生懸命です。

彼女は上手く歌おうとするん

じゃなくてシャウトします。

僕は10代の頃にヘビメタを

聴いていたのでそう言うのが

好きなのかも知れない。

別にシャウトする

必要はないけど、

カンテとか聴いてると感じる

熱やエネルギーは

必要だろうな、とは思います。

「今日が命日だと思って歌え!」

と僕も言ったりしてました。

そう言うのを

分かってくれる人もいないし、

本当にやれちゃう人もいない。

そしたらお客さんから

「知らないで

たまたま入って見たけど、

昔、アメリカで見た黒人の

ソウルのライブと同じ感じの

テンションだった」

と言ってもらえた事もあります。


でもバックがそこまでやって、

もし踊りが手を抜いたら

キレそうになりますよね。

シギリージャのマチョに

向かうスビーダで

全然力抜いて足を打って

スピードだけバンバンあげて、

高速のマチョになっちゃって

バックのみんなは

演奏が凄く大変そうなのに、

踊りは全然疲れてないのに

やり切ったような顔されたら

キレそうになりますね。


お笑いのロバートのコント

でそう言うのありましたね。

ライブでバックに

演奏させといてゲストを

紹介するんだけど、

ゲストがずっと喋ってて

中々帰らないから

バックが疲れちゃうの。


シギリージャのマチョが

めちゃくちゃ早くて

バックは大変なのに

なかなか踊り手が帰らないのを、

僕が生まれ変わって踊り手に

なったらやってみたいですね。


イワオ

「ハァハァ、、

今日はどうも

ありがとうございました!

ここでメンバー紹介したいと

思います!」


高速で演奏中のバック

「えー!今じゃねーだろ!

早く引っ込めよ!」


イワオ

「2階席!盛り上がってるかい?

今日はね、

実はとっても

特別な日なんです。

何だと思う?

今日はね、なんと!

日本に初めて鉄道が走った

日なんです。」


バック

「、、どーでも良いよ!

早く終われよ!」