楽譜とコンパス

ここまで口うるさく

「コンパスがないとダメだ!」

と言われたら

誰でもフラメンコギター

やりたくなくなると思います。

僕でもそうですよ。

ただカッコよく

ギターが弾いてみたい

だけなのに

リズムの事ばっかり

言われたらもう面倒臭いもん。

「もういいや!!

クラシック弾くから!!」

ってなる。

でも、仕方ないの。

そうなんだもん。


多分クラシックギターとか

フラメンコギターをやる人は

ギターオタクとか

ギターフェチの人が

多いと思うんですが、

それだと多分ダメです。

だってフラメンコに

ギターは関係ないから。

僕もギターギターって

いつも言ってるけど

実際はギターオタクでは

ないんですよ。

でも大半はギターオタクが

フラメンコギターを

弾くんですよね。

それだとただギターを

弾こうとするだけであって

フラメンコまでは

弾かないんですよ。


もしコンパスが弾けたとして、

それの何が面白いのか?

と言うと

フラメンコには踊りも歌も

あるわけで、

それに合わせて

伴奏が出来るんですよ。

そんなのコンパスがなきゃ

永遠に出来ない事です。

そうしてるうちに

歌も踊りもそれぞれが

コンパスで遊んでる事に

気がつく。

そうすると歌や踊りから

ヒントを貰ったりして

また自分の新しいコンパスを

発見するんですよ。

そう言う事が出来ない人が

ギターソロなんて

出来っこないの。


コンパスとは

例えば、

楽譜が読める者同士が

集まると合奏

出来るじゃないですか。

それみたいに

コンパスが分かるもの同士が

集まればフラメンコが

出来る、

そんな感じのものだと

思います。


ただ、踊りの人にとっても

コンパスは難しいから

みんなにとって

コンパスは難しいものなのです。

でも仕方ないのです。

それが一番欠かせない

最重要課題だから。

ピアノだって楽譜読めないのに

先に進めないじゃないですか。


ここまで言ってる意味を

理解してくれてる人が

どれだけいるのか

分からないけど、

フラメンコは

そう言う芸術なんです。


簡単な事ではないし

弾けるようになるには

とてもとても

険しい道のりです。

僕も全然道半ば。

だから誰もやらない。

曲じゃないし、

なかなか

カッコつけられない。

上っ面なら簡単かも

知れないけど、

フラメンコが聴けば

コンパスがあるかないかすぐわかる。

だからちゃんとやりたいなら、

まずは一コンパスからなのです!